木造住宅耐震実務講習

本日は、神奈川県で実施している木造住宅の耐震改修工事に関する講習会を受講してまいりました。
耐震改修工事とは、その名の通り住宅の耐震性を向上するために行われる工事の事です。

現在の法律に則って建てられた木造住宅は、土台や柱、梁などの構造躯体の接合部に細かく指定された金物の設置や、筋交いの設置が義務付けられています。

しかし、2000年の法改正以前に着工した木造住宅については、法律によりこのような厳しい指定がありませんでしたので、大地震の際に倒壊する可能性が高いといわれています。
特に築30年~40年程度の住宅は倒壊する危険が非常に高くなっています。

1995年の阪神淡路大震災では全壊した住宅が10万4906棟、そして、5000人以上の犠牲者が、建物の倒壊による圧死により尊い命を失っています。

それを受けて、大地震の際に倒壊を防ぎ、人命を守る事が出来るように、住宅を改修する事が、急務になっております。
現在神奈川県では90%程度の住宅が、基準を満たしているといわれておりますが、残りの10%程度の住宅は大地震の揺れに耐える事が出来ず、倒壊する可能性が高いという状況です。

実は現在、各市町村で耐震診断や耐震改修工事に対する補助金の給付を実施しています。

内容や条件は各市町村により異なりますが、たとえば小田原市では
・耐震診断費の1/2(上限4万円)
・設計工事監理費2/3(上限15万円)
・耐震改修費の1/2(上限55万円)
※給付には条件があります。

http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/disaster/disaster/nature/seismi/taisin-hojyo.html

思い当たるお家にお住まいの方は一度、耐震診断だけでも受けてみてはいかがでしょうか。

耐震補強をしたからと言って、大地震の際に無傷で耐えられるという事ではありませんが、住宅を何よりも大切なご自身やご家族の命を守るシェルターに変身させることをお勧めします。